SDGs

リサイクルについて

建設廃棄物の7割「がれき」問題:資源循環の鍵

我が国の建設業界では、近年、深刻化する環境問題への対応が急務となっています。中でも、建設現場から排出される膨大な量の廃棄物の処理は、喫緊の課題です。建設廃棄物の中でも特に問題となっているのが、全体の約7割を占める「がれき」です。コンクリート塊やアスファルト塊、木材などが混在する「がれき」は、その処理が複雑で、リサイクル率が低いことが課題となっています。 建設廃棄物は、経済活動や社会インフラ整備に伴い、増加傾向にあります。特に、都市部における再開発事業や老朽化したインフラの更新などにより、今後もその量は増加することが予想されます。一方で、最終処分場の残余容量の減少や、環境負荷への意識の高まりから、建設廃棄物を単に廃棄するのではなく、資源として有効活用することが求められています。 「がれき」のリサイクル率向上は、資源循環型社会の実現に向けて重要な課題です。「がれき」を適切に処理し、再資源化することで、天然資源の消費抑制、最終処分場の延命化、環境負荷の低減といった効果が期待できます。
地球環境を守るために

コミュニティーフォレストリー:地球を救う森との共存

コミュニティーフォレストリーとは、地域住民が主体となって森林の保全と持続可能な利用を行う活動のことです。具体的には、住民が協力して植林や森林管理を行い、木材や果実などの森林資源を持続的に利用することで、生活の向上と環境保全の両立を目指します。この活動は、森林破壊や気候変動といった地球規模の課題解決にも貢献すると期待されています。
サステナビリティのために

旅で守る、未来の地球🌏 サステイナブル・ツーリズムのススメ

「サステイナブル・ツーリズム」。 最近よく耳にするけれど、一体どんな旅のこと? 簡単に言うと「旅を楽しみながら、地球にも優しい旅」のことを指します。 もう少し詳しく説明すると、環境を守ること、地域文化を尊重すること、そして、旅先の人々や経済にとってもプラスになること。 これらの要素を意識した旅が「サステイナブル・ツーリズム」です。
SDGsと暮らし

第五次環境基本計画:持続可能な未来への道筋

2030年に向けて国際社会が合意したSDGs(持続可能な開発目標)と、気候変動抑制に向けた国際的な枠組みであるパリ協定。第五次環境基本計画は、これらの国際公約を踏まえ、日本の環境政策の基本的な方向性を定める重要な計画です。 本計画では、SDGsの17の目標全てを達成するために、環境面から貢献していくことを明確にしています。特に、気候変動、資源循環、生物多様性、水・大気・土壌環境の保全など、広範な分野において具体的な目標を設定し、取り組みを推進しています。 また、パリ協定に基づき、温室効果ガスの排出量を2030年度までに2013年度比で26%削減するという目標の達成に向けて、省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの導入促進、森林吸収量の増加など、多岐にわたる対策を講じています。さらに、気候変動の影響への適応策についても、重要な柱として位置付けています。 第五次環境基本計画は、SDGsとパリ協定を達成するための日本の羅針盤としての役割を担っており、持続可能な社会の実現に向けて、社会経済のあらゆる主体が一体となって取り組んでいくことが求められています。
サステナビリティのために

グリーンディール:未来への投資

グリーンディールとは、地球温暖化対策を経済成長のチャンスと捉え、環境と経済の両立を目指す取り組みです。具体的には、再生可能エネルギーの導入促進、省エネルギー化、環境技術の開発などを推進することで、温室効果ガスの排出削減と経済成長の両方を達成することを目指します。 グリーンディールは、単なる環境政策ではなく、経済や社会全体の変革を目指す壮大な計画です。地球温暖化による気候変動は、私たちの生活や経済活動に深刻な影響を与える可能性があります。グリーンディールは、こうした危機を回避し、持続可能な社会を構築するために、積極的に取り組むべき課題と言えるでしょう。
地球環境を守るために

海洋プラスチック問題:海の危機を救うために

青い海、豊かな生態系を育む母なる海。しかし今、その海が深刻なプラスチック汚染という危機に直面しています。海岸に打ち上げられるペットボトルやビニール袋、海面を漂う漁網など、海洋プラスチック問題は年々深刻化しています。これらのゴミは、景観を損なうだけでなく、海洋生物の生態系に深刻な影響を与えているのです。ウミガメや海鳥が誤ってプラスチックを摂取し、命を落とすケースも後を絶ちません。また、プラスチックは波や紫外線によってマイクロプラスチックと呼ばれる微細な粒子に分解されます。これらは、魚介類が餌と間違えて摂取し、食物連鎖を通じて人間の体内にまで入り込む可能性が指摘されています。海洋プラスチック問題は、もはや他人事ではなく、私たち人間の健康や生活にも密接に関わる問題となっているのです。
地球環境を守るために

日中友好環境保全センター: 35年の軌跡

1970年代後半、中国は改革開放政策を掲げ、経済成長を急速に進めていきました。それに伴い、深刻な環境問題が次々と顕在化し始めます。そのような状況下、地球規模の環境問題解決と健全な日中関係の構築を目指し、1989年、日中友好環境保全センターは設立されました。 当時、中国は環境問題への対策ノウハウや技術が不足しており、先進国の協力が不可欠な状況でした。日本は、過去の公害経験を踏まえ、培ってきた技術や知識を中国と共有することで、環境問題の改善に貢献しようとしました。同時に、環境分野での協力を通じて、中国との相互理解を深め、友好関係を築くことも目的としていました。
SDGsと暮らし

地球に優しい輝き:エシカルジュエリーのすべて

エシカルジュエリーとは、人々と地球に配慮して作られたジュエリーのことです。素材の採掘から製造、販売までのすべての過程において、倫理的かつ環境に配慮した取り組みがされていることが特徴です。具体的には、労働者の安全や人権が守られているフェアトレードの素材を使用したり、環境汚染を最小限に抑えるリサイクル素材を使用したりすることが挙げられます。また、動物性の素材を使わず、植物由来のものやラボで生成されたものを使うヴィーガンジュエリーも、エシカルジュエリーに含まれます。
ゼロエミッションに向けて

ゼロエミッション実現へ!国際共同研究センターの挑戦

地球温暖化は、私たちの社会や経済に深刻な影響を与える喫緊の課題です。世界各国で温室効果ガスの排出削減に向けた取り組みが進む中、革新的な技術開発や国際的な連携強化の必要性が高まっています。 このような背景のもと、世界に先駆けてゼロエミッション社会の実現を目指すべく設立されたのが、「ゼロエミッション国際共同研究センター」です。このセンターは、世界トップレベルの研究機関や企業と連携し、温室効果ガス排出量実質ゼロを達成するための革新的な技術や社会システムの研究開発に取り組んでいます。 具体的には、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの利用拡大、エネルギー貯蔵技術の開発、二酸化炭素を回収・利用・貯留する技術(CCUS)の開発など、幅広い分野を網羅した研究開発プロジェクトを推進しています。 さらに、国際的な研究者交流や人材育成にも力を入れており、世界中から優秀な研究者や技術者が集結する、まさに「ゼロエミッション研究のグローバルハブ」としての役割を担っています。
地球環境を守るために

環境安全保障:地球の未来を守る新たな挑戦

気候変動、資源の枯渇、環境汚染といった環境問題は、もはや単なる環境問題の枠を超え、国家や地域の安全保障を脅かす深刻な問題として認識されつつあります。地球温暖化の影響は、海面上昇による国土水没の危機や、異常気象の頻発による食糧生産への影響など、国家の存続基盤を揺るがす事態を引き起こしかねません。また、水資源や鉱物資源など、限りある資源をめぐる争いは、国家間や地域社会における対立や紛争の火種となる可能性を孕んでいます。 環境問題が安全保障に及ぼす影響は多岐にわたり、その深刻さは増大する一方です。国際社会は、環境問題を安全保障の観点から捉え直し、地球規模での連携と協調に基づいた新たな対策を講じていくことが求められています。
SDGsと暮らし

SDGsコンパス:企業のための羅針盤

「SDGsコンパス」とは、企業が持続可能な開発目標(SDGs)を事業戦略に統合するためのガイドラインです。2015年に国連で採択されたSDGsは、貧困や飢餓、気候変動といった地球規模の課題解決に向けた、2030年までの国際目標です。企業は、このSDGsの達成に貢献する責任を果たすと同時に、SDGsを新たなビジネスチャンスと捉え、持続的な成長を実現していくことが求められています。しかし、多くの企業にとって、17の目標と169のターゲットからなるSDGsを、どのように自社の事業に落とし込み、具体的な行動に移していくかは、容易ではありません。「SDGsコンパス」は、企業がSDGsを理解し、自社の事業との関連性を分析し、具体的な行動計画を策定し、そしてその成果をステークホルダーに報告するための道筋を示してくれる、まさに羅針盤のような役割を果たします。
地球環境を守るために

地球を救うJBICの挑戦

JBICは、株式会社日本貿易保険(NEXI)と合併し、2022年4月に新たに発足した組織です。正式名称は株式会社日本貿易保険機構といい、日本の輸出信用機関として、貿易や海外事業を金融面から支援する役割を担っています。 JBICの大きな特徴は、地球規模課題の解決に向けた取り組みを、積極的に推進している点です。気候変動やエネルギー問題、SDGsへの貢献など、国際社会共通の目標達成に貢献するため、開発途上国への支援や、環境技術の導入を促すプロジェクトファイナンスなど、多岐にわたる事業を展開しています。
サステナビリティのために

カーシェアで拓く、未来の地球環境

近年、地球温暖化や資源の枯渇といった環境問題が深刻化し、持続可能な社会の実現が喫緊の課題となっています。そうした中で注目を集めているのが、環境負荷の軽減に貢献する可能性を秘めたカーシェアリングです。 従来の自家用車に比べて、カーシェアリングは車を所有する事で発生する資源の消費やCO2排出を抑制できます。なぜなら、複数人で車を共有することで、車の保有台数を減らし、製造に伴う環境負荷を低減できるからです。また、カーシェアリングを利用することで、「マイカーを持つ必要性」が薄まり、車社会における資源の効率的な利用を促進することにも繋がります。 さらに、カーシェアリングは公共交通機関への乗り換えを促す効果も期待されています。駅近などアクセスしやすい場所にカーシェアリングのステーションを設置することで、電車やバスと組み合わせた移動を促進し、自家用車の利用頻度を減らすことができます。結果として、交通渋滞の緩和や排気ガスの削減にも繋がり、より環境に優しい都市づくりに貢献すると考えられています。
SDGsと暮らし

地球に優しい選択!エシカル消費のススメ

「エシカル消費」。最近よく耳にするようになった言葉ですが、一体どんな消費のことか、説明できますか? 簡単に言うと、「人や社会、環境に配慮した商品やサービスを選んで購入すること」を指します。 例えば、児童労働をせずに作られた洋服、フェアトレードで輸入されたコーヒー豆、環境に配慮して作られた日用品などを、少し意識して選ぶことがエシカル消費の第一歩です。 私たちの何気ない選択が、地球の未来、そして私たち自身の未来をより良いものに変えていく力を持つ。それがエシカル消費なのです。
地球環境を守るために

途上国同士の技術協力🤝 第三国の専門家が地球を救う!

途上国が抱える課題は、食料問題、環境問題、貧困問題など、どれも複雑に絡み合い、その解決は容易ではありません。 しかし、同じような困難を乗り越えてきた経験を持つ国や、独自の技術や知識を持つ国が力を合わせることで、より効果的な解決策を生み出せる可能性を秘めている のです。 第三国専門家派遣とは、日本のような先進国が資金やノウハウを提供し、ある途上国が持つ優れた技術や経験を、課題を抱える別の途上国に共有する協力の形を指します。例えば、農業技術指導に長けたベトナムの専門家が、同様の課題を抱えるアフリカの国々で指導を行うケースなどが挙げられます。 日本は長年にわたり、アジア諸国を中心に技術協力を実施してきました。その経験とネットワークを活かし、第三国専門家派遣においても重要な役割を担っています。具体的には、専門家の派遣費用や研修費用を負担したり、派遣前の技術指導や派遣後のフォローアップなど、様々な形で協力を行っています。 第三国専門家派遣は、単に技術や知識を伝えるだけでなく、途上国同士の相互理解と友好関係を深め、自立的な発展を促進する上でも重要な役割を果たしています。そして、それはひいては、地球全体の持続可能な発展にも繋がっていくでしょう。
地球環境を守るために

2010年国際生物多様性年:その成果と未来への教訓

1992年に採択された生物多様性条約は、生物多様性の保全と持続可能な利用、そして遺伝資源の利益の公平な配分を目的としています。2010年は国際生物多様性年に指定され、生物多様性の損失を食い止めるための具体的な行動を起こすための重要な年となりました。この年に向けて、生物多様性条約締約国会議は2010年までに達成すべき目標、「愛知目標」を採択しました。愛知目標は、生物多様性の損失の速度を減らす、生物多様性の恵みを維持する、そして生物多様性の保全と持続可能な利用に関する意識を高めるなど、20項目の個別目標から構成されています。
サステナビリティのために

未来へ繋ぐ環境不動産:その役割と可能性

環境不動産とは、単なる土地や建物を指すのではありません。 環境への負荷を最小限に抑え、持続可能な社会の実現に貢献する不動産を指します。 具体的には、省エネルギー性能の高い建物、再生可能エネルギーの活用、緑化、地域社会との共存など、環境に配慮した様々な要素が含まれます。従来の不動産開発では、経済的な利益が最優先されがちでした。しかし、地球環境問題が深刻化する現代において、環境不動産は、未来 generations に豊かな社会を引き継ぐための重要な鍵となるでしょう。
リサイクルについて

マテリアルリサイクル:地球の未来を拓く

マテリアルリサイクルとは、使用済みの製品や廃棄物から、再び製品の原料となる素材を取り出すリサイクル方法です。例えば、ペットボトルから再びペットボトルを作る、アルミ缶から再びアルミ缶を作る、といったことが挙げられます。これは、資源の有効活用だけでなく、新たな資源を採取するよりも環境負荷を低減できるという点で、地球環境の保全に大きく貢献します。 マテリアルリサイクルは、リサイクルの代表的な手法であり、サーマルリサイクルやケミカルリサイクルと比較されることもあります。それぞれの違いを理解することで、より深くリサイクルについて考えることができるでしょう。
地球環境を守るために

製品課徴金:環境配慮を促す仕組み

製品課徴金とは、環境負荷の高い製品を製造・販売する事業者に対して課せられる税金のようなものです。消費者に負担を強いるのではなく、生産者に環境への責任を自覚させ、環境負荷の少ない製品の開発や製造を促すことを目的としています。例えば、フロンガスを使用したエアコンや冷蔵庫など、環境に悪影響を与える製品が課徴金の対象となることがあります。
地球環境を守るために

環境税で変わる未来?地球を守る税金の話

環境税とは、環境に負荷をかける行動を抑制し、地球温暖化防止や環境保全を目的とした税金です。 私たちの暮らしや経済活動が環境に与える影響を経済的な負担という形で意識させ、環境に配慮した行動や技術革新を促すことが期待されています。 例えば、ガソリンや軽油に課税される石油石炭税は、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量削減を目的とした環境税の一つです。 その他にも、廃棄物処理に伴い課税される廃棄物処理税や、フロン類の製造・輸入事業者に対して課税されるフロン税など、様々な環境税が存在します。 環境税は、税収を環境保全のための政策に活用することで、地球環境の改善に貢献できるという特徴があります。 環境問題の解決と経済成長の両立を目指す上で、重要な役割を担う税制度と言えるでしょう。
リサイクルについて

ペットボトル再生繊維:地球を救う新素材

近年、世界中でプラスチックごみの問題が深刻化しており、その中でもペットボトルは、軽くて丈夫な反面、自然分解されにくいという性質から、環境汚染の大きな要因となっています。使い捨てが主流となっているペットボトルは、適切に処理されずに放置されると、土壌や水質汚染を引き起こすだけでなく、海洋生物に悪影響を与えるなど、地球全体の生態系を脅かす存在となっています。 世界では、毎年数億トンものプラスチックごみが発生しており、その処理方法が課題となっています。焼却処分は、有害物質を発生させる可能性があり、埋め立て処分は、土地の不足や環境汚染の原因となります。リサイクルは有効な手段の一つですが、リサイクル率は国や地域によって大きく異なり、日本は比較的高いリサイクル率を誇るものの、更なる改善が必要です。
リサイクルについて

食品リサイクル法:未来へつなぐ食の責任

日本では、依然として大量の食品が廃棄されており、本来食べられるはずの食品がゴミとして捨てられている現状があります。これは、環境問題、経済問題、倫理問題など、様々な問題を引き起こす深刻な事態です。食品の生産には、水資源、エネルギー、土地など多くの資源が投入されていますが、食品ロスはこれらの貴重な資源を無駄にしていることになります。また、廃棄物処理にも費用がかかり、環境負荷も大きいため、持続可能な社会の実現にとって大きな課題となっています。 このような背景から、食品ロスの削減は社会全体で取り組むべき喫緊の課題として認識されるようになりました。そこで、2000年に食品リサイクル法が施行されました。この法律は、食品関連事業者に食品ロスの削減を義務付けるとともに、食品リサイクルを促進するための枠組みを定めることを目的としています。食品リサイクル法の制定は、日本の食品ロス削減に向けた取り組みを大きく前進させる転換点となりました。
地球環境を守るために

漂流ゴミ問題:海からの警告

青い海に浮かぶプラスチックゴミ、砂浜に打ち上げられた漁網…。私達の周りで見かけることも多くなった漂流ゴミは、美しい景観を損なうだけでなく、生態系や私たちの生活にも深刻な影響を与える問題です。一体、これらのゴミはどこから来るのでしょうか? 漂流ゴミの発生源は、大きく分けて「陸由来」と「海由来」の二つに分けられます。陸由来のゴミとは、その名の通り、街中や河川から海へ流れ出たゴミのことです。例えば、ポイ捨てされたペットボトルやレジ袋、不法投棄された家電製品など、私たちの身近にあるものが多くを占めます。一方、海由来のゴミとは、漁業活動中に流失したり投棄されたりした漁網や釣り糸、ブイなどが挙げられます。 国連環境計画(UNEP)の報告によると、漂流ゴミの約8割は陸由来と言われています。つまり、私達が普段何気なく捨てているゴミが、海を汚染する大きな要因となっているのです。また近年では、発展途上国における人口増加や都市化に伴い、廃棄物処理が追いついていないことも、漂流ゴミ問題を深刻化させている要因の一つとして挙げられています。
地球環境を守るために

生物帝国主義:環境問題の影に潜む搾取

生物多様性は、地球上の生命にとって欠かせないものであると同時に、経済活動や国際政治とも密接に結びついています。1992年に採択された生物多様性条約は、生物多様性の保全と持続可能な利用、そして遺伝資源の利用から生じる利益の公正かつ衡平な配分を目的としています。しかし、この条約は「生物帝国主義」と呼ばれる問題を内包しているという批判もあります。 生物帝国主義とは、先進国が自国の利益のために、途 developing developing developing 発展途上国の生物資源や遺伝資源を不当に搾取することを指します。具体的には、製薬会社やバイオテクノロジー企業が、途上国の伝統的な知識や生物資源を利用して新薬や化粧品を開発し、巨額の利益を上げている一方で、資源を提供した途上国や先住民への利益配分は不十分であるというケースが後を絶ちません。 生物多様性条約は、遺伝資源へのアクセスと利益配分 (ABS) について定めていますが、法的拘束力や透明性の不足、先進国と途上国の経済格差など、解決すべき課題は山積しています。真に持続可能な社会を実現するためには、生物多様性の価値を認め、その恩恵が全ての人々に公平に行き渡るよう、国際社会全体で取り組んでいく必要があります。
error: Content is protected !!