ユネスコIOC：海洋を知り、未来を守る
地球環境を知りたい
先生、「ユネスコ政府間海洋学委員会」って、地球環境やエネルギーにどう関わっているんですか？
地球環境研究家
良い質問ですね！実は、地球環境問題とエネルギー問題は、深く関係しているんです。ユネスコ政府間海洋学委員会（IOC）は、海洋の調査を通じて、気候変動や海洋酸性化などの問題に取り組んでいます。
地球環境を知りたい
気候変動や海洋酸性化が、エネルギーとどう関係しているのですか？
地球環境研究家
例えば、気候変動は化石燃料の燃焼が原因の一つとされていて、再生可能エネルギーへの転換が求められています。IOCは、海洋エネルギーの開発にも力を入れているんですよ。
ユネスコ政府間海洋学委員会とは。
「ユネスコ政府間海洋学委員会（IOC）」は、地球環境とエネルギーに関わる、海の自然現象や資源の科学調査を推進するために、国連教育科学文化機関（ユネスコ）内に設立された委員会です。
ユネスコIOCとは？：海洋科学の国際協力
地球全体の表面積の約7割を占める広大な海。そこは、地球全体の気候の調節や、酸素の供給、食料資源の提供など、私たち人類を含む地球上のあらゆる生命にとって、なくてはならない役割を担っています。
しかし近年、地球温暖化や海洋酸性化、プラスチック汚染など、人間活動の影響による海洋環境の変化が深刻化しており、その影響は、気候変動や生態系の破壊など、地球全体に及んでいます。
このような状況の中、「ユネスコIOC（政府間海洋学委員会）」は、海洋に関する国際協力を推進し、海洋と沿岸域の持続可能な開発と管理を実現するために設立された国際機関です。
ユネスコIOCは、海洋の科学的な調査研究や観測、データの共有、人材育成などを推進し、得られた科学的知見に基づいた政策提言などを行うことで、世界の海洋問題の解決に貢献しています。
地球環境問題と海洋：密接な繋がりを紐解く
地球環境問題は、現代社会において最も重要な課題の一つであり、その影響は多岐にわたります。そして、地球表面の約7割を占める海洋は、この問題と密接に関係しています。
海洋は、二酸化炭素を吸収することで地球温暖化を緩和する役割を担っています。しかし、温暖化の影響で海水温が上昇すると、サンゴ礁の白化や海流の変化など、海洋生態系への悪影響が生じます。また、海面上昇は、沿岸地域に住む人々の生活や生態系を脅かす可能性も孕んでいます。
さらに、海洋プラスチック問題も深刻化しています。プラスチックごみは海洋に流出すると、分解されずに長期間にわたって漂い続け、海洋生物に悪影響を与えます。また、マイクロプラスチックとして食物連鎖に取り込まれることで、最終的には人間の健康にも影響を及ぼす可能性が懸念されています。
このように、地球環境問題と海洋は密接に繋がっています。ユネスコIOCは、海洋に関する科学的な知見や情報を提供することで、地球環境問題の解決に貢献していきます。
海洋エネルギーの可能性：持続可能な未来へ
地球温暖化や資源枯渇といった地球規模の課題に直面する中、持続可能な社会の実現は私たち人類共通の目標となっています。その中で、広大な面積を占める「海洋」は、未来の鍵を握る存在として注目されています。特に、海洋に秘められた膨大なエネルギーは、次世代を担うクリーンなエネルギー源として大きな期待が寄せられています。
波力、潮流、海洋温度差など、海洋エネルギーには様々な種類が存在します。これらのエネルギーは、再生可能であるだけでなく、二酸化炭素排出量も少ないという利点があります。しかし、海洋エネルギーの開発には、技術的な課題や環境への影響評価など、克服すべき課題も残されています。
ユネスコ政府間海洋学委員会（IOC）は、海洋に関する科学的な研究や国際協力の推進を通じて、海洋エネルギーの持続可能な利用を支援しています。海洋エネルギーの開発と利用に関する国際的なガイドラインの策定や、開発途上国における技術協力など、多岐にわたる活動を通して、IOCは海洋エネルギーの可能性を最大限に引き出し、持続可能な未来の構築に貢献していきます。
日本の役割：IOC活動への貢献
広大な海洋は、地球全体の環境バランスを保つ上で欠かせない役割を担っています。ユネスコ政府間海洋学委員会（IOC）は、この貴重な海洋について、国際協力の下に海洋観測・研究を推進し、得られた科学的知見に基づいて海洋環境の保全と持続可能な利用の実現を目指しています。
日本は、四方を海に囲まれた海洋国家として、古くから海洋と深い関わりを持ってきました。その経験と知識を活かし、日本はIOCの設立当初から積極的に活動に参加し、海洋科学の進歩と国際的な連携強化に貢献してきました。具体的には、海洋観測データの共有、海洋汚染のモニタリング、津波などの海洋災害への対策など、多岐にわたる分野で重要な役割を担っています。
今後も、日本はIOCの活動の中核メンバーとして、国際社会と協力しながら、海洋に関する課題解決に向けて積極的に取り組んでいくことが期待されています。世界が共有する海洋の未来のために、日本の貢献は今後ますます重要性を増していくでしょう。
私たちにできること：未来への波を起こす
広大で神秘的な海。それは地球の7割を占め、生命の源であり、気候を調整する重要な役割を担っています。しかし、今この瞬間も、海洋は気候変動や人間の活動によって危機に瀕しています。ユネスコ政府間海洋学委員会（IOC）は、この深刻な問題に立ち向かうため、「持続可能な開発のための国連海洋科学の10年（2021年～2030年）」を推進しています。
私たち一人ひとりが「海の守り人」となり、未来への波を起こすために、できることはたくさんあります。まずは、海洋の現状について学び、その重要性を深く理解することから始めましょう。そして、日常生活の中で、海洋を汚染するプラスチックを減らしたり、持続可能な方法で獲られた海産物を選んだりするなど、小さな行動を積み重ねていくことが大切です。
さらに、海洋を守る活動をしている団体やプロジェクトを支援することも有効です。寄付やボランティア活動への参加など、自分にできることから始めてみましょう。
未来の世代に美しい海を残すために、今、私たち一人ひとりの行動が求められています。共に力を合わせ、海の未来を守りましょう。