知られざる自然保護の要!国連保護地域リストとは?

知られざる自然保護の要!国連保護地域リストとは?

地球環境を知りたい

先生、「国連保護地域リスト」って、どんなものなんですか? 世界遺産とは違うんですか?

地球環境研究家

いい質問ですね! 「国連保護地域リスト」は、世界中の貴重な自然保護地域をまとめたリストのことです。 世界遺産もそのリストに含まれていますよ。

地球環境を知りたい

そうなんですね。じゃあ、世界遺産以外にも、保護されている地域がたくさんあるってことですか?

地球環境研究家

その通りです。ラムサール条約湿地や生物圏保存地域など、様々な種類の保護地域がリストアップされています。 世界遺産だけが全てではありませんよ!

国連保護地域リストとは。

「国連保護地域リスト」は、地球全体の自然保護地域を網羅したリストであり、国連によって作成されています。このリストは、1962年の第1回世界国立公園会議(イエローストーン国立公園、アメリカ)で初めて発表された「世界の国立公園リスト」を起源とし、2003年の第5回世界国立公園会議(ダーバン、南アフリカ)で発表された最新版まで、13の版を重ねてきました。当初はIUCN(国際自然保護連合)がリストの原案を作成し、国連経済社会理事会に提出して承認を得ていましたが、現在は国連環境計画(UNEP)傘下の世界モニタリングセンター(WCMC)がIUCN保護地域委員会(WCPA)の協力を得て作成にあたっています。リストには、国立公園だけでなく、世界遺産(自然遺産)、ラムサール条約登録湿地、生物圏保存地域なども含まれています。

世界の自然を守る!国連保護地域リストの役割

世界の自然を守る!国連保護地域リストの役割

地球上の貴重な自然を守るため、国際的な連携は欠かせません。その中心的な役割を担うのが、ユネスコが管理する「国連保護地域リスト」です。これは、世界遺産条約など、複数の国際的な自然保護条約に基づき、国際的な保護の対象となる地域をリスト化したものです。

このリストに掲載されることで、その地域は国際的な注目を集め、より効果的な保護活動が期待できます。また、登録には、厳しい審査基準をクリアする必要があり、生物多様性の保全にとって重要な地域であるというお墨付きを得られます。

世界には、アマゾンの熱帯雨林や、アフリカのセレンゲティ国立公園など、かけがえのない自然環境が残されています。国連保護地域リストは、これらの貴重な財産を未来へと繋ぐ、重要な役割を担っていると言えるでしょう。

イエローストーンからダーバンまで:リスト誕生の歴史

イエローストーンからダーバンまで:リスト誕生の歴史

雄大な自然を誇るアメリカのイエローストーン国立公園。1872年に世界で初めて国立公園に指定されたこの地は、自然保護の概念が生まれるきっかけとなりました。それから約100年後の1972年、「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)が採択され、国際的な枠組みで貴重な自然を守る取り組みが始まります。この条約に基づき、ユネスコの世界遺産リストが創設され、世界中から登録地が集まりました。

イエローストーンから始まった自然保護のうねりは、さらに広がりを見せます。2003年、南アフリカのダーバンで開催された第5回世界公園会議において、世界遺産条約よりもさらに包括的な自然保護地域を網羅するリストの構想が提案されました。これが「国連保護地域リスト」誕生の瞬間です。世界遺産リストには登録基準が厳しく、登録が難しいという側面がありました。そこで、より多くの自然保護地域を国際的に認め、保全活動を促進する目的で、この新たなリストが作られることになったのです。

IUCN、UNEP、WCMC…複雑な組織関係を紐解く

IUCN、UNEP、WCMC…複雑な組織関係を紐解く

地球規模で進行する環境問題に対し、世界各国が協力して取り組むために設立されたのが国際連合(UN)です。環境問題の中でも特に重要な自然保護の分野においても、UNは様々な機関を通して活動を展開しています。しかし、IUCN、UNEP、WCMCなど、アルファベット3文字の組織名が多数登場し、それぞれの役割や関係性を理解するのは容易ではありません。この複雑な組織関係を紐解きながら、UNが行なっている自然保護の取り組みを詳しく見ていきましょう。

国立公園だけじゃない!リストに含まれる多様な保護地域

国立公園だけじゃない!リストに含まれる多様な保護地域

自然保護地域といえば、国立公園を思い浮かべる方が多いかもしれません。雄大な自然が広がる国立公園は、確かに重要な保護地域の代表格です。しかし、世界には国立公園以外にも、貴重な生態系や生物多様性を守るために、様々な形で指定された保護地域が存在します。そして、それらを国際的に認め、保護の強化を図るための枠組みが、国連環境計画(UNEP)が中心となって作成している「国連保護地域リスト」なのです。

2003年以降、最新版は?リストの未来と課題

2003年以降、最新版は?リストの未来と課題

2003年に発表された国連保護地域リストは、世界の貴重な自然を守るための取り組みを大きく前進させました。しかし、それから20年以上が経過した今、地球環境はさらに複雑な問題に直面しています。気候変動の影響は深刻化し、生物多様性の損失は加速する一方です。 このような状況下では、2003年版リストの情報を基に、最新の状況を反映した新たなリストの策定が急務となっています。 新たなリストには、気候変動への適応策や、最新の保全生態学の知見を取り入れる必要があります。また、先住民や地域住民の伝統的な知識や知恵を尊重し、彼らとの協働体制を構築することも不可欠です。 国連保護地域リストは、未来世代へかけがえのない自然遺産を継承するための重要なツールです。 最新の科学的知見と、地域社会との連携を通じて、リストの更新と、その後の保護活動の強化が期待されます。

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