知って守ろう!外来生物法と私たちの未来
地球環境を知りたい
先生、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」って、何だか難しそうですけど、どんな法律なんですか?
地球環境研究家
そうだね。簡単に言うと、外国から来た生き物によって、日本の自然や人、農業などに悪い影響が出ないようにするための法律だよ。例えば、外国から来た生き物が日本の生き物を全部食べちゃったり、農作物を荒らしたりするのを防ぐために作られたんだ。
地球環境を知りたい
なるほど。つまり、外国から来た生き物が悪いことをするのを防ぐ法律なんですね。でも、なんでそんな法律が必要なんですか?
地球環境研究家
いい質問だね。外国から来た生き物は、日本の生き物にとって敵になることが多く、日本の生き物はその生き物から身を守る術を知らないことが多いんだ。だから、そのままだと日本の生き物が減ってしまったり、絶滅してしまったりする可能性もある。それで、この法律が必要なんだよ。
特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律とは。
「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(通称:外来生物法)は、海外から日本に持ち込まれた生物によって、日本の豊かな自然や、人々の生活、農林水産業が脅かされるのを防ぐための法律です。2005年6月から施行され、生態系への影響が懸念される生物を「特定外来生物」に指定し、飼育や栽培、売買、運搬、輸入、そして自然環境への放出などを規制しています。違反した場合は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金(法人の場合は1億円以下)が科せられます。また、生態系への影響が明確ではないものの、懸念される生物は「未判定外来生物」と分類され、輸入の際には届け出が必要となります。
外来生物法とは?
私たちの周りには、もともとその地域にはいなかったのに、人間の活動によって他の地域から入ってきた生物たちがいます。 これらを「外来生物」と呼びますが、その中には、私たちの生活や、日本の生態系に深刻な影響を与えるものもいます。 「外来生物法」は、そのような外来生物による被害を予防し、私たちの生活や日本の豊かな自然を守るために作られた法律です。 この法律では、特に影響の大きい外来生物を「特定外来生物」に指定し、飼育、栽培、保管、運搬、販売、輸入などが原則禁止されています。
生態系への影響:なぜ問題なのか?
私たちの周りには、知らず知らずのうちに外国からやってきた生物が生息しています。ペットとして飼われていたものが逃げ出したり、輸入品に紛れ込んだりして、日本で繁殖するようになったものもいます。これらの生物の中には、日本の生態系に深刻な影響を与えるものも少なくありません。
外来生物がもたらす影響は、在来種の捕食や、餌、生息地の競合など多岐にわたります。たとえば、アライグマは雑食性で繁殖力が強く、農作物を荒らすだけでなく、希少な両生類や爬虫類を捕食してしまうこともあります。また、ブラックバスなどの魚類は、在来の魚を食べてしまい、生態系のバランスを崩してしまう可能性があります。
このような外来生物の影響から、日本の貴重な生態系を守るためには、私たち一人ひとりが外来生物問題について理解し、責任ある行動をとることが重要です。
私たちの暮らしへの影響
外来生物の中には、私たちの暮らしにさまざまな影響を及ぼすものがいます。例えば、農作物を食い荒らすことで農業被害をもたらしたり、在来の生態系を破壊してしまうことがあります。 また、毒を持つ外来生物も存在し、人やペットへの健康被害の危険性も考えられます。さらに、これらの被害への対策費用や、医療費などの経済的な損失も深刻です。私たちの生活の安全と、豊かな自然を守るためにも、外来生物問題への理解を深め、適切な行動をとることが重要です。
特定外来生物:身近な危険
私たちの身の回りには、知らず知らずのうちに「外来生物」が生息していることがあります。外来生物とは、もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって他の地域から入ってきた生物のことです。その中でも、生態系、人の生命・身体、農林水産業に被害を及ぼすおそれのあるものは、「特定外来生物」に指定され、飼育、栽培、保管、運搬、販売、譲渡、輸入などが原則禁止されています。
身近な生き物の中にも、特定外来生物に指定されているものがいます。例えば、鮮やかな黄色の花を咲かせる「オオキンケイギク」は、繁殖力が強く、在来の植物の生育を阻害する恐れがあります。また、ペットとして人気のある「アライグマ」も、農作物を荒らしたり、日本の生態系に悪影響を及ぼす可能性があります。
これらの特定外来生物は、安易な気持ちで持ち込んだり、捨てたりすることで、私たちの生活環境や日本の生態系に深刻な影響を与える可能性があります。外来生物法について正しく理解し、特定外来生物による被害を防ぎましょう。
私たちにできること
外来生物法は、私たちの生活環境や日本の生態系を守るための大切な法律です。そして、私たち一人ひとりの行動が、その未来を守る力となります。
まず第一に、外来生物について正しく理解することが重要です。どんな生物が、なぜ、どのようにして問題となるのかを知ることから始めましょう。インターネットや書籍、公共施設のパンフレットなど、様々な情報源を活用してみましょう。
次に、外来生物を持ち込まない、拡げないように意識して行動しましょう。ペットとして飼育する場合は、最後まで責任を持って飼い、絶対に野外に放したり、逃がしたりしないでください。釣りの際も、餌として使う生物や、釣った後に持ち帰る生物について、地域のルールをよく確認しましょう。
そして、もしも野外で外来生物を見つけた場合は、むやみに捕まえたり、触ったりせずに、種類や場所などの情報を関係機関に報告しましょう。早期発見・早期対策が、在来の生態系を守るために非常に重要です。
私たち一人ひとりの小さな行動の積み重ねが、日本の豊かな自然と、そこに暮らす生物たちの未来を守ることへと繋がります。外来生物法について理解を深め、私たちにできることから始めていきましょう。