知ってる?生物多様性と名古屋議定書

知ってる?生物多様性と名古屋議定書

地球環境を知りたい

先生、「名古屋議定書」って、地球環境とエネルギーに関係あるんですか? なんか、名古屋でCOP10があった時に採択されたから、その名前が付いたって聞いたんですけど…

地球環境研究家

いい質問だね!確かに「名古屋議定書」は、2010年の名古屋でのCOP10で採択されたけど、地球環境とエネルギーにも深く関わっているんだよ。実は、正式名称は「遺伝資源へのアクセスとその利用から得られる利益の配分に関する名古屋議定書」って言うんだ。何か関係ありそうかな?

地球環境を知りたい

遺伝資源へのアクセス?利益の配分?うーん…何となく、環境問題と関係ありそうな気はしますが、よく分かりません…

地球環境研究家

そうか。では、例えば、ある国の植物から新薬が開発されたとしよう。その利益は、その植物を提供した国にも適切に分配されるべきだよね?「名古屋議定書」は、そういった遺伝資源の利用とその利益配分について、国際的なルールを定めたものなんだ。生物多様性の保全と持続可能な利用を進めることで、地球環境の保全にも繋がるんだよ。

名古屋議定書とは。

「名古屋議定書」は、地球環境とエネルギーに関わる条約と思われがちですが、正式名称は「遺伝資源へのアクセスとその利用から得られる利益の配分(ABS)に関する名古屋議定書」と言います。2010年10月に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で採択されたことから、開催地にちなんで「名古屋議定書」と呼ばれるようになりました。

名古屋議定書とは?

名古屋議定書とは?

2010年、愛知県名古屋市で生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が開催されました。この会議で採択されたのが、「遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)に関する名古屋議定書」です。

なぜ名古屋議定書が作られたのでしょうか?それは、生物多様性の損失が深刻化している一方で、その貴重な遺伝資源を利用した製品開発などから得られる利益が、資源の提供国に適切に還元されていないという問題意識があったからです。

名古屋議定書は、遺伝資源の利用に関するルールを定めることで、この問題の解決を目指しています。具体的には、遺伝資源へのアクセスには提供国の事前の同意が必要となること、そしてそこから得られた利益は、公正かつ衡平に配分されなければならないことを定めています。

この議定書は、生物多様性の保全と持続可能な利用のために重要な役割を担っています。

生物多様性と私たちの暮らし

生物多様性と私たちの暮らし

私たちの暮らしは、食料、水、医薬品など、様々な恵みをもたらしてくれる自然の生態系に支えられています。 生物多様性とは、これらの生態系を構成する、動物、植物、微生物といったあらゆる生き物の間の豊かな個性とつながりのことを指します。 生物多様性は、私たちの生活を支える土台であり、その恩恵は計り知れません。 例えば、植物は光合成によって酸素を生み出し、私たちの呼吸を可能にしています。また、ミツバチなどの昆虫は、農作物の受粉を助け、私たちの食卓を豊かにしてくれています。 生物多様性の損失は、これらの自然からの恵みを減少させ、私たちの生活に大きな影響を与える可能性があります。

遺伝資源の利用と利益配分

遺伝資源の利用と利益配分

生物多様性から得られる恵みは、私たちの生活を支える上で欠かせません。そして、その恵みの一つが「遺伝資源」です。遺伝資源とは、動植物や微生物などが持つ遺伝情報のこと。医薬品や化粧品、農作物の品種改良など、様々な分野で利用され、私たちの暮らしを豊かにしてきました。

しかし、その利用には注意が必要です。これまで、先進国が発展途上国の遺伝資源を利用し、利益を得る一方で、資源を提供した国への還元が十分に行われてこなかったケースも見られました。そこで、遺伝資源の利用によって得られた利益を、公正かつ衡平に配分することを目的として、2010年に「名古屋議定書」が採択されたのです。

この議定書は、遺伝資源の利用に関するルールを定め、資源を提供する国と利用する国の間で、事前の同意や利益配分に関する契約を結ぶことを義務付けています。この仕組みにより、遺伝資源の持続可能な利用と、生物多様性の保全を両立させることが期待されています。

名古屋議定書の目的と意義

名古屋議定書の目的と意義

生物多様性条約に基づき、2010年に名古屋で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)では、遺伝資源の利用によって得られる利益の配分を定めた「名古屋議定書」が採択されました。
この議定書は、遺伝資源の利用とその利益の配分について、国際的なルールを定めることで、生物多様性の保全と持続可能な利用を促進することを目的としています。
具体的には、遺伝資源へのアクセス、利益配分、紛争解決などの手続きを定め、遺伝資源の利用が公正かつ衡平に行われることを目指しています。
名古屋議定書は、生物多様性の経済的な価値を国際社会に示し、生物多様性保全の重要性を再認識させる契機となりました。

未来への責任:私たちにできること

未来への責任:私たちにできること

生物多様性の損失は、地球規模の課題であり、私たち自身の未来を脅かすものです。しかし、一人ひとりが意識を持ち、行動を起こすことで、この問題に立ち向かうことができるのです。日常生活の中で、私たちにできることはたくさんあります。例えば、環境に配慮した商品を選ぶこと、省エネルギーを心がけること、地域の自然保護活動に参加することなどが挙げられます。これらの行動は、一見小さなことのように思えるかもしれません。しかし、一人ひとりの小さな行動が積み重なることで、大きな変化を生み出すことができるのです。私たちには、未来の世代に豊かな自然を残していく責任があります。名古屋議定書は、生物多様性の保全に向けた国際的な枠組みであり、私たち一人ひとりの行動を後押しするものです。今こそ、自然と共生する社会を実現するために、私たち自身の行動を見つめ直してみましょう。

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